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コーヒー豆の保管方法のおはなし

今日はコーヒー豆の保管方法についてお話します。

結論は「遮光性密閉容器で常温保存。そのうえで早めの消費」です。


まず、焙煎してあるコーヒー豆の劣化原因を4つご紹介してそれぞれを解説していきます。

・酸化(光酸化紫外線も含む)

・湿気

・温度

・時間


まず、「酸化」です。

風味劣化につながる大きな要因が酸化です。

コーヒー豆が酸素に触れることで、酸化していきます。

酸化とはなにか。ですが、酸素分子と結合することで起こる反応です。

カットしたリンゴの表面が茶色くなるのも酸化ですし、

食品以外では例えば古くなった輪ゴムがボロボロになったりするのも酸化の一種です。

酸化すべてが悪!ではなく、酸化によって風味を作り出す紅茶がありますし、

コーヒーの精製も酸化反応を利用しています。

気を付けなければいけない事として、酸化と腐敗は別であることです。

酸化は「酸化反応」によって引き起こされる劣化ですが、

腐敗は「細菌や微生物」によって引き起こされる劣化です。

コーヒーでいうと、特に風味成分は酸化現象によって元々持っていた特性を大きく変化させます。

厳密にいうならば、光酸化という現象があり、紫外線なども酸化反応を起こす原因ですので、

光を当てないという事も酸化を防ぐ大きな要因です。

紫外線を出さないLEDでも光酸化作用は起こることが確認されているようですので、

空気に触れさせない、光に当てない。の二つが酸化を防ぐ手段と言えるでしょう。


「湿気」

湿気とは何か。

空気中の水分です。

コーヒーを抽出する時に使うものも水分です。

簡単に、そして大げさに言うならば、

湿気が高い空間に焙煎したコーヒー豆を置くという事は、

すでに抽出を開始しているようなものになります。

抽出を開始して、そのコーヒー液が放置されるわけです。

美味しいはずがない。と思いませんか?


「温度」

温度も劣化要因の大きなものです。

温度が10度上がると2倍以上劣化速度が速くなり、

10度下がれば劣化速度が2倍以上ゆっくりになるという話もあります。

これは温度によって化学反応の速度が変わるためだそうです。

だからといって、冷凍保存や冷蔵保存は長期保存に向きますが、

取り出した時の結露発生で湿度が高くなり、

その結露でそのまま抽出が始まってしまう事などがあり、

さらに冷蔵庫では「におい移り」の問題も大きく、個人的にはお勧めしません。


最後に「時間」

これは蛇足とも言えるかも知れませんが、時間が経てば劣化します。

これは上の三つが進行していく為です。

大きな研究設備をもっている方などでなければ、

完全に空気を抜くことも、湿度を完全にゼロにすることも

一般家庭では不可能だと思っています。


具体的にどうやって保存するかですが、

ジプロックのような閉じられるコーヒーバッグなどはしっかりと空気を抜いて口を閉じて、

コーヒーキャニスターなどはしっかり蓋をして、冷暗所に保存する。

何もそういった容器や袋がないのであれば、ジプロックやタッパーで冷暗所に。


その上でできるだけ早く消費する。


それが結論になります。


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ちなみに、抗酸化作用を持つ成分にクロロゲン酸があります。

コーヒーの成分です。

このクロロゲン酸のおかげで酸化が少し遅くなるという話もあるようですが、

劣化しなくなるわけではありませんので、コーヒーの消費はお早めに。


次回更新は15日。

コーヒー豆を購入する時、豆で?粉で?のお話です。

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