蒸らし後のお湯の注ぎ方と仕上げのおはなし
- caffeepica
- 2024年4月10日
- 読了時間: 3分
前回までで、ペーパードリップでの蒸らしを行うところまでのお話をしました。
今回は蒸らしを行った後のお湯の注ぎ方と仕上げのお話をします。
正直なところ、ここの工程ではそれほど難しいことはありません。
蒸らしがペーパードリップで一番重要な工程であると前回お話したそのままです。
蒸らしを行ってコーヒー豆の内部にまでお湯を浸透させた後、
まずは小さく1円玉からどれだけ大きくても500円玉くらいの大きさの丸を描くようにできるだけゆっくりとお湯を注いでいきます。
1杯抽出なら60ccくらいまで。
2杯抽出なら100ccくらいまで。
抽出を始めて最初は味を決める大切なドリップですので、丁寧にゆっくりと。
ドリップポットからできるだけ細く、
優しく、ドリッパーの口からまっすぐ垂直に落としていきます。
(ただし、3杯や4杯抽出などの場合は時間をかけすぎてしまうと過抽出になっていくので、気持ち早めに注いでいくことになります。)
下の図の真ん中ですね。

この時、できるだけ粉面に近く、さらにお湯が捻じれないように注ぐことが大切です。
この段階で高い位置からドリルのようにお湯が捻じれるように注いでしまうと
コーヒーの粉を突き抜けていくだけで適切な抽出ができなくなります。
ここまで優しく注いだら、この後は円の動きでの注ぎを終えて、
一点に定めてお湯を注いでいきます。
上の図の右側ですね。
この時にお湯を注ぐ場所を動かしてしまうと、
ドリッパーの中心よりも薄い、ドリッパーの外側のコーヒーの層を崩してしまい、抽出不足が発生します。
また、上の図をよく見てもらうと真ん中の図と右の図は微妙に中心から黒丸が外れているのがわかると思います。
これは、お湯を注ぐときにドリッパーの口からのお湯がまっすぐ垂直に落ちるのではなく、
少し勢いよく弧を描くように落ちていく為です。
ドリッパーの出口に当たる下の部分にちょうどお湯が抜けるように注ぎたいからです。

(まっすぐの優しい注ぎ方)

(勢いのある注ぎ方。お湯の捻じれ方に注目です)
お湯を注ぎ終えたらドリッパーを外していきますが、
この時、落ちきるまで待ってから外します。
人によっては最後のお湯が落ちきる前に外すように言う方も居られますが、
過抽出になっているから外すという事だと思います。
適切に焙煎されたスペシャルティコーヒーで、
適切に蒸らし、適切に抽出されていれば落とし切ってから外しても
えぐみや雑味は出ないと思います。
ドリッパーを外した後、最後のひと手間です。
抽出したコーヒーサーバーをくるくると揺すり回してコーヒーを撹拌しましょう。
スプーンなどで撹拌してもよいです。
抽出したコーヒーの液体を均一化させるために必須の工程です。
以上でコーヒーの抽出はおしまい。
お湯で温めたカップに移して飲みましょう。
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